日本では不可能なクレジットカードによる少額決済
先述の通り、欧米と日本では基本的なコスト構造が全く違います。
それが原因で、日本のクレジットカード決済サービスが絶対にやりたくなかったものがこの少額決済というものなのです。
これもまた、欧米から見たら全く変な話なのですが、日本の決済会社では、平均単価が1,000円を切る場合は、決済手数料を多めに取られる、などと言う事もあります。実際に弊社が運営していたクレジットカード決済サービス(事業譲渡済み)でも、上流決済会社の要請でそういった料金体系でした。
店舗でもよく見ますよね?「カードは2,000円以上にしてください。」や、「カードの場合は3%上乗せ」など。
前者は上流の決済会社自体がそうしたいのですから、店舗もそうであっても仕方ありません。
後者に至っては、商店に置いてカード会社との契約違反です。カードを使う場合に現金を含む他の決済手段に対しての料金の上乗せが許されていません。ですので、大手家電店でも「現金特価」という言葉を使ってるわけです。ですが、今はもうその事情がおわかりいただけたかと思います。
では、日本ではどうやっても少額決済ができないのでしょうか?
日本独自の少額決済インフラ
その日本での少額決済への回答が「電子マネー」なのです。
欧米では普通にある程度の少額まではクレジットカードでこなせるために、こういったことは起こらないのですが、日本ではなにぶんガチガチのインフラ上で動いていますので、すべての段階で少額はNOなのです。
さらに、少額を決済しても、儲かるのは日本の企業ではなく、VISAやMaster Cardとなり、おいしくはありません。
これもまた、決済事業撤退の今だから言えますが、某上流の金融機関にお聞きした話では、日本の三井住友VISAが始めたiDなどは、本家VISAにはうれしく思われていません。使われれれば使われるほどVISAの儲けは減りますからね。
では、新しく作ってしまえ、となったのが、現在普及し始めた少額決済も可能なサービスなのです。
ところが、このPaypalの少額決済サービスは、それら電子マネーの見せたくない部分を露呈させてしまいました。それは、日本の少額決済サービスは本当のところは少額を決済できない、ということです。実際にできてはいても10円などといった金額を決済すれば赤字なのです。
さらに、商店側にとっても、その手数料体系からは10円や20円は決済したくないものになってしまっています。